月は僕の味方
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過去日記の園

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2003年2月のころ



2月×日
今日も稽古前ハリに行く。
いや〜朝起きたときが辛いね。ぐぐぐっと痛い。
しかし1時間やってもらうとホント楽になるのだ。凄いよな〜。
ちょっと値段張るけど仕方ない。本番までもう何度か通うつもりだ。
しかし腰をやったので、ダンスは僕は踊らなくなった。
残念!?いやいや実はほっとしてます。
明日は衣装付きの稽古。ばたばたな時期にばたばたと色んな事が起こるな〜人生って奴は。
あと「1989」のHPが出来てま〜す。



2月×日
髪をばっさり切る。
久々切った。気分が変わって良いね。
稽古前「山頭火」のラーメンを喰う。うう。旨い!
今日は衣装付き通し。
なんだかばたばた着替えてるうちに通しが終った。
芝居してんだか着替えてんだかって感じだ。



2月×日
場当たり一日目。
いやはや長い一日。
早替えがまた増えた。ひ〜。



2月×日
そんな訳で僕は「1989」初日前の日に、いきなり「自然気胸」なるものに襲われたのでした。
はじめは狐に摘まれたような気分でした。
その日の昼過ぎからなんか息を吸うと苦しくなって、こりゃ初日前だし大事をとって病院行かねばな〜などと呑気に構えていたのです。
そして場当たりを終えて劇場を出て夜の11時くらいに、救急で観てもらえるとこへ。
救急車でじゃないですよ、普通にタクシーで。
だってまさかそのまま入院になるだなんて思いもよらなかったんだもの。

「肺に穴空いてます。空気もれてます。」
レントゲンを撮ったあと医者はこう言いました。
「は?」
「気胸というやつです。」
「はあ。しかし明日本番なんすよ〜。なんとかなりませんかね〜。」
と僕は苦笑いで言うと。
「舞台だなんてとんでもない。このまま入院してもらいます。ほっといたら死ぬ可能性だってある。」と脅かされる始末。

ああ劇的ってこういうのを言うんだな〜と思った。
普段演劇などに携わって劇的な事をやっている訳だが、意外にもそれが日常になって来るとそんなに劇的な事では無くなってくる。
しかし現実に起こる劇的は本当に劇的で、もう笑うしかなかったのだった。
人間は本当に困ると笑うのだ。

暫くして「1989」のプロデューサー細川氏、マネージャーの太田さん、演出の村上君、はてはケラまで病院に駆け付けてくれた。
僕は肺を切られ管を入れられた。
入院。
しかし舞台を降りるなんて始めてやらかす失態。
ほんと。まいった。
しかしこれが「自然気胸」というやつで、いきなり前触れもなく起こる病気らしく。
まあ運が悪かったという以外に何も言えなくて。
まあ命に別状が在る訳じゃなし。開き直ろうと自分に言い聞かす。
それでも病気になった事への憤る気持ちは押さえられず、「1989」初日前夜は病院のベットで、はあはあ虫の息なのでした。



2月×日
入院2日目。
胸の痛みで目が醒める。
胸を切ったのでそこの痛みだ。そして心の痛みも!?
息はもう苦しくない。
朝、プロデューサーの細川氏また現れ、「1989」の事はこっちでなんとかするから気にせず療養するようにとのお達しが出た。
いやあ、それでもやっぱ考えてしまうのさ。舞台の事を。
だって今年に入ってからの2ヶ月。ずっと稽古やってきたんだもの。
悔しいさ。
でも村上君が僕の代役をやってくれるという事でホント救われた。

点滴やらレントゲンやらを忙しくかけぬける一日。
病院はなんて朝が早く夜も早いのか。
うう健康になってしまいそうだあ。
しかし入院ってものを始めて体験してる訳で。
退屈ではあるが、色々面白がっている自分が居る。
大部屋なので色んな人がいたりで。
その部屋は外科で入院してる人が多く。
松葉杖やら車椅子やら判り易い病の人が多い。
なので皆気持ちは元気だ。
看護婦さんと喧嘩腰だったりで、面白い一幕しばしば。
これ芝居にしたら面白いよなあ、などと思ったり。

昼過ぎに、母も現れた。
母はきょとんとした顔で、胃?肝臓?肺炎?
などと容態もわかってないまま病院に駆け付けてくれたようだった。
「気胸」だというと、「ああ昔良く聞いた病気ね。懐かしい。安心した。」と笑った。
こういう時親に会うと、情けないが泣きそうになる。



2月×日
入院3日目。
病院生活に慣れてくる。
朝7時半の朝食を起きたとたん平らげる。
マネージャーが来て、「無事舞台はあいたから安心しろ」と言われる。
「安心しろと言われてもなあ...」
大部屋の人々、看護婦さん、ヘルパーさん、見舞い客など、病室にあらわれる様々な人の顔も少しずつ覚えはじめた。
それにしても病院って、なんと社会から隔離されてる世界なのだろう。
僕のベット廻りにはテレビもラジオもない。
仕方なく、雑誌とマンガを貪る。
でも長時間は疲れるから読んじゃ〜寝、読んじゃ〜寝なのよね。
夕方、レントゲンを撮る。
潰れていた右肺は少しずつもとに戻っているようだ。
しかしこの気胸という病気、再発する事も多いらしいと聞きギクリ。



2月×日
一旦退院する事に。
専門の病院に検査に行き、そこで手術をするかどうか決める事になった。
いやはやそれにしても結構、僕はやっぱ舞台が好きだったんだな〜と。
何故なら病院で。
夢の中で「1989」のセリフとか確認してんの。早替えの事とか。
今となってはほんとトホホなんだけど、それだけ舞台人だったんだな俺!〜思いもよらぬ自分を再確認しましたの巻。



2月×日
「気胸」センターがある、専門の病院に行き検査を受ける。
結果、来週、再発防止の為手術をすることが決まった。
今週末から再入院だ。
でもまあ1週間程で退院できるそうだ。がまんがまん。
もう再発などしないよう、ここでちゃんと直しておこうと思う。
舞台を降りるのはホント辛かったが、人生を降りて無い分まだましか(笑)
人生にはどんな事も起こるのだ。



2月×日
自分が出ていない「1989」をどうしても観たくて、細川さんに必死に頼んで、再入院前ではあるがギャラリーからこっそり見せて貰う事に。
客席で観たらお客さまにホント失礼だもの。
だって「なんで出ないで観てんだよ〜みのすけ〜!」って事になるし。

自分が倒れたのはちょうど一週間前。
本番前、楽屋に皆に挨拶しに行く。
皆とても心配してくれていたようでホント面目ない。
しかし皆と一緒に、何故このまま舞台に出れないのか〜!?
と考えたらまた悔しさがこみあげて来たが、気持ち押さえてこっそりギャラリーから「1989」を観る。
色んな想いが駆け巡って、不覚にも後半は泣いてしまったさ。
出れない悔しさもあったが、皆が頑張ってる様を観てなんだかううっと来てしまった。
まあナイロンで「1979」をやって、「1989」にも出るって事になった時もなんだか特別な気持ちではあったんだけど、今回降板する事になってこうやって本番を観ている不思議な感覚が、なんだか味わった事の無い感じで、ウルウルしてしまったのだ。
そんなこんなで、あまり冷静には見れなかった。
それにしても村上君はきっちりと代役を果たしてくれていた。
ホント負担をかけてごめんね。
ごめんねばかりの一日だったが、皆に会えて胸のつかえも少しとれた。
迷惑かけた分、頑張ってちゃんと「気胸」直して来ます!....と誓ったのであった。



2月×日
という訳で今日これから再入院します。
この「気胸」という病気が再発しないようにちゃんと直して来ます。
手術して1週間程で戻って来れると思います。
皆様無事を祈ってて下さい。
気持ち的にはもう俄然元気なので、逆にこの入院を面白がってやろうと思ってます。

「交流の園」からの、「近しい友人」「久しぶりの知人」そして「遠い他人」!?など様々な皆様からの励ましメールを頂きました。
ありがとう!!泣けてくるぜ!!
戻って来たらまた闘病日記、報告しますから。
んでは行って来ます。
忘れ物はないかな〜?
あ、スリッパ!



2月×日
という訳で無事退院してきました。
闘病日記 はコチラから。
退院してゆるゆるとリハビリの日々を過ごしております。



2月×日
病院に胸の抜糸に行く。
一週間ぶりの病院だ。
それにしても待たされた。2時間近く。
そしてあっという間に胸の糸とホッチキスは取れた。
レントゲンを見ながら栗原先生は「順調ですね。問題はない。」と言った。
退院してから何やら咳が出るのでその事も話すと、それも心配ないとキッパリ。
安心して病院を出る。

午後は退院後、初めての仕事。
ラジオCMのナレーションの録りで銀座へ。
何やら今日は共演者が豪華。
八嶋智人氏、高橋克実氏の「トリビアの泉」コンビにはじまって、ハワイ帰りの池田成志氏、大堀浩一氏、浅野和之氏、宮下今日子嬢などなど。
久しぶりな人ばかりだったので「大丈夫だったの?」の連続攻撃を受ける。
「もう大丈夫。」
暫くは色んな人にこれを繰り返すのだろうなあ。
その仕事先でお世話になっている社長にも「心配したよ」と言われ。
ほんと色んな皆さんに御心配かけてたんだなあ。と実感。

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